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幻の橋・タウシュベツ橋梁 [旅行・出張]


旧線 タウシュベツ橋梁
P1080380.JPG

士幌線廃線跡の続き。
現在深夜だが、連休中にアップすると書いてしまった手前、
なんとか辻褄合わせの更新、、


P1080314.JPG

三の沢橋梁を後にして引き続き十勝三股方面へ、糠平湖
左岸の森の中を、新線の廃線跡に沿ってクルマを走らせる。

廃線跡は小さな土手となって残り、時折、上の写真の様な
小型のアーチ橋などが国道からよく見える。


P1080319.JPG

間もなくすると「タウシュベツ展望台」の看板。

タウシュベツ橋は現在の糠平湖(当時は音更川)の右岸を走り、
糠平ダムの建設により水没してしまった旧線の区間にある。

糠平湖の水位の変化によって現れるので「幻の橋」と呼ばれ、
士幌線廃線跡のアーチ橋群の中でも人気の高い橋だ。

対岸の林道がこの橋の傍を通っているが、糠平湖周辺はヒグマの
多発地帯で事故も多く、現在は許可を得ないと通行出来ないので、
一般的には国道側の、この展望台から眺める事になる、、


P1080323.JPG

小さな案内看板が展望台への入り口を記していたが、
積雪の為に人の足跡も無く、道らしい道は見当たらない。
(写真には足跡があるが、戻って来た後の撮影)

ただ、樹木には、まだ葉が付いていないので見通しは良く、
なんとなく、こう通れば行けるんじゃないかという見当は
付けられるので、何とか展望台へ行ってみることにした、、


P1080325.JPG

雪原には無数の小動物の足跡が付けられ、殆どはリスやキツネ、
シカの足跡だろうと思われるが、突然、人の倍以上ある足跡が
行く手を横切る様に続いているのを見つけ、大きさや形から
ヒグマの足跡だと悟った、、、

クマはまだ冬眠中だろうと思っていただけに、少しビビったが、
立ち止まって辺りを見渡し、クマの姿が無い事を確認して、
iPhoneで音楽をガンガンに鳴らしながら歩を進めた、、


P1070824.JPG

すると、新線の廃線跡である土手の裏から子鹿が出て来て、
クマかと思い、心臓が止まりそうになる、、、

因に、この写真は別の地点で撮影したものだが、まあ
大体こんな感じで3頭くらい出てきて睨まれた、、
子鹿とはいえ、説得が通じない相手と対峙するのは怖い、、

実を言うと、この時展望台へは2往復したのだが、最初は一人で
偵察がてら踏み込んだので、写真を撮る余裕など全く無く、
一度戻ってから同行者と、旭川から来たという3人組の若者を
引き連れて再び踏み込んだ際に、いろいろと写真を撮った、、


P1080331.JPG

廃線跡の土手に登り、もう一度クマ確認、、

この区間は廃線から30年以上経過しているが、倒木はあれど、
樹木等は生えておらず、一直線に森を貫いている様子が見れた。


P1080389.JPG

土手付近にあった、国鉄精算事業団の標識。

この付近では、森を切り開いた軌道跡を自然に還す事で
精算をする事になるのだろう、、年月はかかりそうだが。


P1080370.JPG

入り口から雪を掻き分けて10分ほどで展望台へ到着。
雪が無ければ5分とかからないだろうけど、、

氷結した糠平湖の向こうに、タウシュベツ橋梁の11連アーチ
が見えたが、思っていたよりも遠い、、、


P1080338.JPG

例年6月から1月頃まで水没しているので、他のアーチ橋に
比べると風化が進み、その分、古代遺跡の様な趣があるものの、
資料によれば、数年以内の崩壊は確実だそうだ。

故に、これだけ有名で美しいアーチ橋なのに、有形文化材には
指定されていない。 世界遺産でも良いくらいの光景なのに、、


第4音更川橋梁跡
P1080401.JPG

タウシュベツ展望台を後にし、メトセップという展望台へ。

ここは駐車スペースも広く、湖の展望も良いので、違う角度から
タウシュベツ橋が見えないか期待したが、まったく見えない、、

しかし、10年前まではここに新線の第4音更川橋梁の鉄橋が
残っていて、人気の撮影スポットだったらしい、、


P1080419.JPG

その後、廃線跡は新線と旧線が合流し、幌加駅へと向かう。

国道には幌加駅跡を案内する看板があったが、タウシュベツの
展望台と同様、雪で入り口がわからない、、

時間の都合もあり、幌加駅跡の探索を断念する。


第5音更川橋梁
P1080420.JPG

幌加駅跡のすぐ先に、第5音更川橋梁のアーチ橋があった。

国道から近くて、写真は全景を収められていないが、川を
跨ぐ大アーチの両サイドに小型のアーチが続き、なかなか見応え
のある橋だった、、


P1080445.JPG

ズームしてみると、タウシュベツ橋梁よりは状態は良いものの、
外側のコンクリートが剥がれ、鉄筋が剥き出しになっていた、、


そして、士幌線の終着駅である十勝三股へと続くわけだが、
この辺りから風雪が強まり、クルマの運転に集中するあまり、
どこが十勝三股なのか気付かないまま、数回前の記事の三国峠へ
と向かったのだった、、、


士幌線廃線跡の位置関係

より大きな地図で 士幌線廃線跡 位置関係 を表示


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コメント 6

ダー

こちらは・・・20℃超え・・・でもそちらは・・・(;^_^A アセアセ・・・

by ダー (2010-05-09 15:30) 

faaf

この季節、タウシュベツに足を踏み入れるなんて、すごい!
夏だって、たいへんなのに・・・!!!
熊に会わなくてよかったですね。
たまに、冬眠できないのもいるらしいから。。。。ゾッ。
by faaf (2010-05-09 16:33) 

kiyotime

>>ダーさん
すいません、、3月下旬頃のネタでした、、
今は雪も無くなっていると思います。

>>faafさん
まだ積雪が多かったので、クマにはノーガードでした、、
もしバッタリ出会っても「オレはシロクマのファンだぞ!!」
とか言っても通用しないですものね、、、
by kiyotime (2010-05-09 17:15) 

jun

タウシュベツ橋梁は夏は水没してるんですかぁ。へぇ~。
3月下旬でも十分に寒そうな写真ですよねぇ。

クマさんに、両手をあげてみたり、「無駄な抵抗はよせ」と言ってみたりしても
無駄ですもんねぇ・・・・ご無事で何より。
by jun (2010-05-10 23:42) 

駅員3

kiyotimeさんの北海道シリーズを拝見させていただいて、ますます北海道ドライブをしたくなりました。
・・・ただし暖かい時期にジープで(^^)/
by 駅員3 (2010-05-15 23:26) 

kiyotime

>>junさん
実はこの返信を書いている今日、糠平湖の上空を通過し、
まだ渇水でタウシュベツ橋の全貌が現れていたのを確認しました、、
雪は完全に無くなってましたが、、
北海道の山間部は、有名な観光地でもない限り、ヒグマとの
遭遇の危険があります。 下調べは入念にした方がいいですね。

>>駅員3さん
北海道シリーズですか、、そういや北海道の記事ばっかに
なってますね、、更新頻度が落ちて、北海道を上回るネタが
浮上して来ないってとこですね、、
by kiyotime (2010-05-16 22:15) 

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